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2016年9月4日 兵庫県・たつの市 御津町室之津遊郭跡

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2016年9月4日 兵庫県・たつの市 御津町室之津遊郭跡

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室之津港

かなり昔のことですが、竹久夢二に傾倒していました。
その頃にぼくが通い詰めていたのが、室之津。
現代の地名では室津なのですが、夢二の絵では室之津なので、ぼくの中ではここは室之津なんです。
通い詰めた、と言っても何をしていたわけでもありません。
ただ防波堤にすわって、暮れていく海を眺めていました。

室之津きむらや

竹久夢二が宿泊して、ここの女主人をモデルに作品を描いたと言われるのが上の写真のきむらや
神姫バスの室津西口バス停前にあります。
このきむらやさんで名物の穴子丼を食べるべく入店しました。
ところが、どうも店内がバタバタしています。
聞いてみると、団体さんがこれから来るので、今からだと1時間は待ってもらうことになります、とのこと。
穴子丼は断念せざるを得ませんでした。

室津漁港

きむらやさんの前の道を下ると、室津の港です。
事前の調査では、土日は14時までこの港で魚市場が開かれているとのことだったので期待していましたが、しばらく前から日曜日の市は無くなっていたようで、穴子丼に続き、魚市場も残念な結果に。

室津海駅

気を取り直して、室之津の街並みです。
細い道の両側に、古い家々が並びます。
奈良井宿も同様に古い家々が並んでいましたが、あちらはよくも悪くも観光地の商店街といった風情でした。
室之津は日常の暮らしそのままの飾らない街並みがただ続いています。

室津

室津海駅館と室津民俗館の両方で尋ねましたが、室之津遊郭の建物はもう残っていないとのことでした。
当時、遊郭があったのは下の地図で赤く囲ったあたりだそうです。

室津遊郭

下の写真で言うと、この道の左側一帯です。
当時の建物では無いとわかっていても、ひょっとしたらと思わせてくれるようないい感じの建物が並んでいますよ。

室津遊郭跡

写真は撮らなかったのですが、室之津にはお夏清十郎の清十郎の生家跡もあります(こちらも建物はありません。石碑だけです)。
数ある夢二の足跡のうち、ぼくが特に室之津に入れ込んだのは、このお夏清十郎の影響も大きいです。
お夏清十郎のエピソードを知ったのは、朝日新聞社の『日本列島恋歌の旅』(池田弥三郎著)でした。
朝日新聞のたぶん日曜版とかの記事を本にしたものなのでしょうが、恋歌等の舞台となった土地を情緒的な文章と美しい写真で紹介したこの本は、文学少年(笑)だった高校生の頃の自分にとってバイブルでしたね。
もし、古本屋で見つけたらぜひ読んでみてください。
おすすめです。

室津船大工

帰り道、道の駅まで歩いたのですが、途中に坂水地蔵尊(下の写真です)がありました。
説明によると、この地蔵尊のあたりは傾城ケ嶽といい、遊女が身を投げたところだそうです。
芥川が芸術としてのキリスト教を愛したように、ぼくは芸術としての遊郭を愛しています。
けれども、そこで働かざるを得なかった方たちのこと、そして、現代でも同じような境遇にある方がいることを思うとき、たまらない気持ちになるのです。

坂水地蔵尊

室之津・行き方
山陽電鉄網干駅から神姫バスウェストで大浦行きに乗車、室津西口あるいは室津下車。
乗車時間は25分程度。
バスの本数が極端に少ないので、予め時間を調べてから行った方がいいです。
特に帰りの時間は要チェック!です。
なお、土日祝日なら、
室津16:43発→山電網干17:15着(神姫バスウエスト)
山電網干17:20発→JR網干17:34着(神姫バスウエスト)
JR網干17:44発米原行新快速(始発)
という、とても便利な行程で帰ることができますよ。

参考ウェブサイト:
お好み焼き小嶋(安くておいしい!店内の雰囲気もいい感じです♪)
http://tabelog.com/hyogo/A2805/A280501/28005732/

室津・浄運寺(遊女教化の御遺跡)その2(室津の遊女だった友君の墓を紹介されています)
http://blogs.yahoo.co.jp/zenibakojoudoji/19298146.html

たつの市観光協会御津支部(たつの市にはなってしまいましたが、やはりここは御津町なんですよね)
http://www.kanko-mitsu-hyogo.jp/index.html

神姫バス

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