国道1号線鳴海栄交差点
『夜になると、(国道1号線に)トラックがたくさん停まってたがや』
当時はまだ未舗装だった国道1号線。
車が通るたびに土埃がもうもうと立ったといいます。
南側は一面の田んぼでした。
今では考えられないことですが、その1号線に夜は路上駐車がずらりと並んでいました。
路上駐車をして向かった先は、鳴海園。
1号線のすぐ北にあった赤線です。
鳴海園。
『愛知県警察史』によれば、業者数7人、従業婦数24人。
こじんまりとした赤線でした。
今はもう住宅街となっています。
往時、上の写真の家と家の間が鳴海園の入り口でした。
鳴海園の入り口といっても、この写真に写っているのは食堂やうどん屋さんなどがあったところで、特殊カフェーは通りの中にありました。
また、ちょっと通りを入ったところにはちいさなお好み焼き屋さんもありました。
同じ場所を角度を変えて撮影したのが上の写真です。
鳴海園は通りを挟んだ両側にお店が並ぶスタイルでした。
この並んだ二軒の間の通り(写真で車が停まっているところ)がいわばメインストリートで、特殊カフェーの入り口はみなこの通りに向いていたそうです。
でも、今はもう行き止まりになっているので、この通りを歩くことはできません。
メインストリートが通れないので、外から鳴海園を見てみましょう。
まずは北側から。
上の写真をご覧ください。
駐車場になっているあたりにあったのは遊郭・有楽荘さん。
その右も遊郭(屋号は不明です)、その右は飲食店だったと聞きました。
続いて、南側から。上の写真をご覧ください。
手前の駐車場が特殊カフェー・東雲さんがあったあたりです。
なお、今回、お話を聞かせていただいた方々は屋号を東雲と記憶されていましたが、手元の資料では新船となっています。
経営者は変わっていないようですので、いずれかの時期に屋号を変えたのでしょう。
その右が遊郭・白扇さん、その右には検黴か検番がありました(お話をお伺いしているときは、検黴だと思って聞いていたのですが、今思うと検番とおっしゃったのかもしれません)。
鳴海園の特殊カフェーは他に初港さん、一徳さんがありましたが、残念ながら今回の調査では場所を特定できませんでした。
鳴海駅旧バスターミナル
まわりの家々が井戸を使っていた頃から、鳴海園だけは水道が通っていたという話も聞きました。
どんな事情があったのでしょうか。
鳴海球場
参考ウェブサイト:
マイセン(鳴海園の入り口近くにある喫茶店です。11時までモーニングあります。オススメ♪)
https://tabelog.com/aichi/A2301/A230112/23018058/
鳴海球場界隈(鳴海と言えば鳴海球場)
http://www.geocities.jp/kentpapajp/mw/column4.htm
鳴海球場
旧東海道
(2017年11月25日、2018年4月3日)